音楽とまちづくり〜やっちゃえ!ジブン

横浜都筑のまちでコミュニティカフェやったり、音楽したり。こどもたちとまちづくりしたり。

政見放送を見ると思いだすこと

政見放送を見ると・・・

20才になって選挙権を得たとき、やっぱり政見放送を見なくちゃと思った。

今は亡き私の父は、学校の先生で日教組社会党だった。選挙になると動員されて集会をみにいくと出かけていったり、選挙の前日は配布されたリストに書いてあるところに順番に「○○事務所のモノですが、明日は選挙にいってください」と電話するのを私も手伝ったことがあった。絶対に社会党が政権をとることはないと思っていたので、村山内閣が生まれたときには驚いたな〜。
そういう私は父が社会党なのがなぜなのか、理由がよくわからなかった。

当時の私にとって、多くの政見放送は、大の大人が緊張しまくってしゃべっていて、学級会で発言している子どもとかわらない印象だった。もちろんそうじゃない人もいたけど。

そのころは初めて比例代表という制度ができて、わけがわからないくらい一気に政党が増えたので、すごかったんだ。

そんな中でも「東郷健」さんの雑民党はすごかった。テレビであさの8時から聞くには、あまりにすごすぎる、ブっとんだ放送で、感動さえ覚えた。

東京に出てきて、芝居をやっている高校のときの同級生と、再会した。私よりずっとはやく東京に出て、舞台の裏方の仕事をしながら自分の劇団をやっていた。

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私は彼女の劇団の音楽をお手伝いしていた。芝居の音楽をつくるのは楽しかった。

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その友人がアシスタントの仕事で照明やっている芝居がすごいから、とチケットをもらって見に行ったのが、東郷健主演の芝居だった。その芝居のタイトルがどうしても思い出せないのだけど、ストーリーは、大正時代くらいか昭和初期くらいの時代に男と男が一目惚れして、愛し合う、いろいろあるのだけど、最後にはエイズにかかってしまい、舞台上の人達が全員死ぬ、そこに東郷健が出てきて獅子舞を踊ると全員蘇る、というようなものだった。

事情を知らずに、演劇を見に来た私は、男の人と男の人が舞台上で一目惚れするシーンに、これはお笑いの舞台かな?と思って、観客を見渡すと、ほぼ全員が目をキラキラさせて、うるんで舞台を一心に見つめていて、私はアウエイだとわかった。

最後に東郷健さんが出てきて、獅子舞を踊ったときには、あまりのストーリー展開に目をまるくしたけれど、観客から「日本一!」とか声が掛かってて・・・。

あれは新宿か池袋だった。帰りに照明のアシスタントしていた私の高校の友人(女子)に声をかけた。
彼女「なかなかすごいでしょ」
私「うん。今日はありがとう」

とにかく、絶対に普通では見ることのできない芝居を、不思議な空気感の中で見た経験だ。

舞台の背景の切り絵がすばらしいなと思っていたら、東郷さんが最後に「いとこの藤城 清治に舞台用に切り絵をつくってもらった」と挨拶していた。エイズを表現した切り絵は、それはおどろおどろしくてすごいインパクトだった。

ameblo.jp



誰か見た方はいないかしら。

私は雑民党にいれることはなかったけど、すごくシンパシーを感じながら、当時政見放送を聞いていた。
東郷さんが政見放送で「自分の愛する彼が、自殺してしまった」と話していたときには、つい涙が出た。

今は、同性婚も認められるようになった。
マイノリティの人達がいることを訴えるために、自分はここにいる、と演説していた東郷さんが生きていたら喜んだだろうな。

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さあ、選挙にいかなくちゃ。
投票にいかなくちゃ。

みなさま、かならずいきましょうね!!