音楽とまちづくり〜やっちゃえ!ジブン

横浜都筑のまちでコミュニティカフェやったり、音楽したり。こどもたちとまちづくりしたり。

まさかの占いで起業「miss moon」した過去

 エアロビクスの音楽制作がプチ起業で成功したことは、以前書いたのだけど、その頃同時に、実は「占い」の起業をしたことがあった。

 当時、コーラスの仕事をしていた友人M。大物アイドルのバックコーラスの仕事をしていて、不思議な魅力のある美人だった。
 話をしていて、私は音楽の仕事(作編曲)に登り調子の可能性を感じていたのだけど、彼女はアイドルやアーティストさんのバックコーラスで、テレビやコンサートで歌い踊る、という仕事。「いつかは年をとったら、若くて美しい新しい人に変えられてしまうだろうから、この仕事をいつまで続けられるか不安」と言っていた。
 そんな中、彼女はものすごく占いに博学で、四柱推命ホロスコープの本をたくさん読んで、誕生日、生まれた時間などを聞いて、その人の可能性や将来について語るのだ。
 音楽の仕事は微妙に時間の「すきま」があることが多い。リハーサルが終わり、本番までの微妙な2時間ほどの休憩時間。着替えや化粧、楽譜の見直し、などもあるから、コンサート会場から外出できるほどでもない。そういうときに楽屋のおしゃべりの中で、彼女の占いが活躍した。ときには緻密な表やメモをつくってくれて、まわりの人達が次々に「自分も観て欲しい」といってくる。私は、これは仕事になるのではないか、と思った。

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星園瑠璃という名前でMが占った私のカルテ



 Mに「占いの仕事も両立されたらいいじゃん。私が営業と経理をやるから、なんかやってみようよ。絶対にうまくいくから」と、まったく何の根拠もないのに計画した。
 「MISS MOON ミス・ムーン」というすてきな名前を思いついて、それを商標とした。まずは印鑑をつくって、通信販売の占いをやろうということになった。1件5000円。気になる人との相性をプラスすると4000円プラスで9000円。生年月日だけを聞いて、四柱推命ホロスコープの両面から書いたカルテを渡すというもの。せっかく音楽やってるし、Mは歌い手なので、ふわふわした瞑想系の音楽をかけて、Mが12の星座の説明をするオリジナルカセットテープまでつけて販売(笑)。

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注文があったカルテ。最初は順調だったんだけど・・・。



 口コミで細々とやるつもりだったので、まずは、サンプルになってくれる人を数名募集し、そのカルテをみせて、こんなのつくってみない?と何かにつけて営業した。
 副業的なものだから、月に2,3個あればいいよねとなり、5000円のうち2500円とMに渡した。私は1000円もらって、残り1500円はまずはミスムーンとして残す。
 
 そう思ったのだけど、これがまったくうまくいかなった。思った以上に、評判がよく、注文がちょくちょく入るようになったんだけど、なにしろ彼女が1つ書くのに2日はかかる、というのだ。もちろんずっとかかりきりというわけじゃないけど、1日の中でじっくり調べて、次の日いろいろ書く、というのだ。しかも下書きをした上で、カルテを手書きするというのだ。それで2500円は割に合わなすぎて、負担となってしまい、45名くらいの注文を見終わったとき、「やめようか」となってしまった。1人1人ていねいな仕事すぎたので、おきゃくさんには喜ばれたけど、うける方が疲れてしまったのだ。
 考えてみれば、こんな手、あんな手で起業しようと工夫していたんだな〜と、久しぶりに思い出したのだった。

 Mは私の友人と結婚して、仕事もやめて、名古屋にいってしまった。今はどうしてるのかな〜。彼女はいろんな超常体験をしていたので、当時は私も巻き込まれて、ちょっと不思議な体験をしたことがあった。そのことはまた、いつか書きましょう。