音楽とまちづくり〜やっちゃえ!ジブン

横浜都筑のまちでコミュニティカフェやったり、音楽したり。こどもたちとまちづくりしたり。

ブレーメンの音楽隊の不思議

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元住吉ブレーメン商店街のオブジェがすてき(写真は本文と関係ありませんが)



こどものころ読んでもらった童話とか昔話。あまりにも不思議が多くて、こどもながらに「えええ〜〜っ」とつっこみどころ満載だった。素直に読んだり、そのまま話を聞いている他の子どももいたので、わたしだけかもしれないけれど、「おかしいでしょ!」と思ったこと、それは、今も同じ感覚だ。

まず一番衝撃だったのは、「ブレーメンの音楽隊」だ。
人間のために働いていた動物たち(ロバ、犬、ネコ、にわとり)が、年をとり捨てられそうになり、なんとかしたいと考えていた。そこで音楽が好きだった4匹は、ブレーメンにいって音楽家になろうと思い、旅にでた。
ブレーメンへいこう、音楽家になろう」と歌いながら。

と、ここまでは、当時純粋に音楽が好きで、音楽家になろうと思っていたこどもの私の共感を呼んだ。たぶんテレビでやっていたミュージカルをそのまま放送する番組でみたんだけど、4匹はけっこう歌もうまく、そこそこ楽器もできる設定だった。だから私は心の中で「がんばれ〜〜」と思ったわけだ。

途中、4匹は森の中で休憩しようと思い、場所を探していたら、人間のどろぼうたちのアジトがあり、4匹がトーテムポール的に、合体し、力をあわせて、声の限り叫び、、、それをどろぼうは怪物だと思い、逃げ出す。4匹は、どろぼうのアジトを気に入り、そこで楽しく暮らした、というストーリーだ。

ええっと。。ここからなにを学べばいいんだ?と、私はこどもながらに思ったのだ。おかしくないか?

私がおかしいと思ったことは、
「泥棒がとったものなら、自分のものにしてもいいのか?泥棒ものをとるのも泥棒ではないか」ということだった。
泥棒はかわいそうだし、彼らは改心するわけでもなく、このままではまた、他のまちにいって泥棒をして暮らすことになるかもしれない。いい結論ではない。

それから私が、もっともがっかりしたことは、
「泥棒の財産(金貨など)が手に入ったので、そこですっかり音楽家になるのをやめてしまったこと」だ。
それは音楽家になることを目指していた私の心を大変傷つけた。「なんだよ、お金さえあればいいのか。音楽が好きではなかったのか。夢をカンタンに捨てるのか」ということだ。

ブレーメンの音楽隊の絵本を読んだり、ミュージカルを見て、みんなが楽しんでいるのが不思議だった。私はとてもとてもがっかりしたんだ。

かれらはブレーメンにいってもいないのに、タイトルは「ブレーメンの音楽隊」
ここからなにを学べばいい?

他にもつっこみどころ満載な話はいっぱいある。

女の子ならだれでも夢みる「王子さま」との恋のシンデレラやしらゆき姫だって、たいしておつきあいする時間もなく、王子さまと結ばれるのが究極の目的になっている。でもしらゆき姫も、シンデレラもまだましなのは、王子さまとの出会いがちゃんとある、ということだ。私の知る限り、もっとも不思議でなっとくがいかないのは、「眠れる森の美女」だ。
魔法をかけられて、近くを通りがかった王子が、眠っている王女のうわさを聞いて、助けにいく。数々の敵を戦いながら、勇敢に戦い、とうとう王女のところにたどり着き、キスをすると目を覚まし、そのままお互いに一目惚れして結婚するといストーリー。

ここで、みんな、えええ〜〜っとならない??
いきなりキスされて目が覚めたら、まるで鳥や爬虫類のように、最初にみた人を完全信頼して恋に落ちる、、、そんなことあるわけないじゃん。仮にわたしが王女だったら、もちろん助けてくれてありがとう、となるけど、そのあと、お話したり
いろいろあってから、恋に落ちることもあるかも、ってくらいじゃないか。

だからどっちかっていうと、大人になってから見た、美女と野獣はその逆だから共感できるところはあった。野獣の人柄?がわかって、恋に落ちる・・・。で、それは王子さまだった・・・。
でも私としては野獣のままでもよかった。そのほうがステキな気がした。

みんな、不思議はなかったの?
私はこどもの頃から不思議だった。これは個人的な考えだから、個々それぞれだと思うけど。

そういう不思議に思う気持ちをいつまでも失いたくないな。